保育園で夏祭りを実施するねらいや出し物の例を10種類紹介!

保育園で行う大きな行事の一つとして「夏祭り」があります。夏祭りは親子で参加する園も多く、皆が楽しみにしているイベントでしょう。夏祭りはどのようなねらいで行うのか、スケジュールの立て方や出し物のアイディアまで詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
保育園で夏祭りを実施するねらい
保育園で夏祭りを実施するときに、単なるお祭りイベントというだけでなく、「ねらい」を意識して計画することが大切です。普段の園生活とは違う特別な一日を体験することで子どもたちの感性を刺激し、成長を促すことに期待ができます。
夏祭りを実施するねらいには具体的に次のようなものがあります。
①日本の伝統行事である「夏祭り」を体験し、季節を感じながらお祭りの楽しさを味わう
②園の先生や年齢の違う子どもたちとの夏を代表する遊びを楽しむ
③夏祭りの準備からイベントのわくわく感を楽しみ、みんなで力を合わせてイベントを成功させることで達成感を感じる
夏祭りのねらいが定まっていると、季節感のある催し物から子どもたちにどんな影響を与えられるか保育の目的がはっきりとし、一貫性のあるお祭りにすることができます。
夏祭り実施に必要な準備
夏祭りを実施するにあたり、余裕を持ったスケジュールを立てて実行していきましょう。
①実施する夏祭りのテーマを決定する(前年度の反省、日程調整、テーマ・プログラム作成など)
夏祭りといっても、何をメインのテーマにするかを決めましょう。例えば「縁日」「盆踊り」「七夕」など、夏の風物詩はさまざまあります。「縁日」ならお店屋さんごっことしてお店の人とお客さんなどの役割を持たせたり、「盆踊り」なら法被や浴衣を着て円になって踊ったりして夏の雰囲気を味わってもよいでしょう。「七夕」は笹を飾って願い事を書いた短冊をつるしたり、織姫や彦星の話をして星空の「天の川」について紹介したりすると子どもたちが夏の夜空を眺めるきっかけにもつながるでしょう。
②当日の役割分担や出し物を決定させる(出し物や出店、装飾など細かい内容を決める)
保育士の先生が担当する役割決めはもちろんですが、子どもたちにも年齢に応じて役割を持たせることで責任感や達成感を感じるイベントになるでしょう。
出し物については子どもたちからアイディアを募ったり、飾りつけなども協力して行ったりすると夏祭りの準備から当日までの気分を盛り上げることができます。
③スケジュールやプログラムを決定する
スケジュールを細かく決めていきましょう。
開催日、夏祭りの開始と終了時間、メインイベントの開催時刻、準備に要する日数、雨天の場合の代替案などを細かく決めておくことが大切です。
毎年行っている場合は、前年度の反省点、今年度改善すべき点などを洗い出し、スムーズに会が進行するようにプログラムや準備を考えましょう。
④保護者に日程やプログラムを伝える
スケジュールやプログラムが確定したら、保護者への連絡を行います。日程やプログラム、持ち物や駐車場の案内、禁止事項などトラブルが発生しないように事前にお伝えしておかなければなりません。
グループごとに出し物がある場合は、子どもの発表する時間や場所などをお伝えしておく必要があります。また、写真撮影の場合に、三脚や脚立などが持ち込み可能なのかどうかなども明記しておくとよいでしょう。
⑤会場の設営
次に夏祭りの会場の設営をします。事前に準備するものは少しずつ活動の中で準備をして、園庭に設置するものは前日または当日の朝に準備を行います。
会場の設営は強風や雨など天候に左右される部分が大きいため、予報を確認しながら危険が無いように開催する基準を決めておくとよいでしょう。
また、会場作りがお祭りの雰囲気を決めるので、夏祭りを想起する垂れ幕を設置したり、紅白幕や提灯などで会場を飾ったりすると来る人の気分を盛り上げることにも期待ができます。
⑥夏祭りの実施
夏祭りの当日は保護者への駐車場案内、誘導、会場入口で受付を行いましょう。会場案内図も受付時に配ると保護者もわかりやすいです。メインイベントがあるのであればその開催時間、見学の位置なども案内図に示しておきましょう。
人気のある面白い出し物のお店には人が並びすぎてしまうこともあるため、時間や回数を決めるなどしてよりたくさんの子どもたちや保護者の人に楽しんでもらえるようにしましょう。
⑦後片付けと振り返り
夏祭り終了後は、後片付けと振り返りを行います。
来年も使うものについてはきれいに収納しましょう。今回の夏祭りで良かったことや上手くいかなかったこと、次にどうすれば上手くいくかなど要点をまとめておくことで来年の夏祭りがより良いものになるでしょう。
夏祭りの出し物の例を10種類紹介
ここからは具体的にどのような出し物があるかについて10種類紹介します。
夏祭りの出し物のアイディアとして参考にしてください。
金魚すくい

▼準備するもの
- ビニールプール
- 牛乳パック
- 水切りネット
- ホッチキス
- クレヨン
▼遊び方
- 牛乳パックを筒になるように切り、水切りネットをかぶせてホッチキスで止めてポイの代わりにします。
- 余った牛乳パックを魚の形に切り取り、クレヨンで絵を描きましょう。
- ビニールプールに水を入れて牛乳パックで作った魚を浮かべると金魚すくいができます。
輪投げ

▼準備するもの
- 新聞紙
- 段ボール
- 紙コップまたはペットボトル
- 画用紙
- ガムテープ
▼遊び方
- 新聞紙を重ねて丸めて棒状にし、輪っかになるように端と端をガムテープでくっつけます。
- 段ボールに紙コップやペットボトルを数個配置し、ガムテープなどで固定します。一つ一つに点数を貼り付けてもよいでしょう。
- 画用紙で段ボールや的となる紙コップ、ペットボトルを装飾します。
- 難易度順に投げる位置にガムテープを貼り、年齢ごとにどの位置から投げるかを案内します。
ヨーヨー

▼準備するもの
- ビニールプール
- 水風船
- チラシ
- 木綿糸
- S字フック
- テープ
▼遊び方
- ビニールプールに浅く水を貼り、輪ゴムをつけた水風船を浮かべます。
- チラシをくるくると丸め棒状にし、先に木綿糸をテープで固定し木綿糸の先にS字フックを結びます。
- 一般的なヨーヨー釣りのときに使う「こより」は水に弱いので、幼児が扱うには難しいでしょう。保育園では糸が切れないような釣り竿で難易度を工夫するのもよいでしょう。
魚釣り

▼準備するもの
- モール
- 割りばし
- タコ糸
- クリップ
- セロハンテープ
▼遊び方
- モールで魚の形を作り、少し魚が反るように曲げます。
- 割りばしの先にセロハンテープでタコ糸を付け、タコ糸にクリップを付けます。クリップは少し開いて釣り針のようにし、魚をすくいやすいようにしましょう。
- 室内でも遊べるので、雨天のときにも楽しめます。
タコ釣り

▼準備するもの
- 紙コップ
- 赤色の折り紙
- のり
- はさみ
- クレヨン
- クリップ
- ストロー
- 木綿糸
- 磁石
- セロハンテープ
▼遊び方
- 赤色の折り紙をちぎり、紙コップに貼り付けます。
- 紙コップを逆さにして、タコの足になる部分をはさみで切ります。
- タコの目や口をクレヨンで描きます。
- 紙コップの底の部分(タコの頭部分)にクリップを開いてセロハンテープで付けてタコの出来上がりです。
- ストローに木綿糸をセロハンテープで付け、木綿糸の先にセロハンテープで磁石をつけることで磁石がクリップにくっついてタコを釣りあげることができます。
的当てゲーム

▼準備するもの
- 段ボール
- フェルト生地
- ピンポン玉
- マジックテープ
▼遊び方
- フェルト生地を丸く切り、段ボールに貼り付けます。
- ピンポン玉にマジックテープを貼り付けます。
- ピンポン玉を的に向かって投げると、マジックテープがフェルトにくっついて的当てゲームができます。
フェルトの色を変えたり、点数を描いたりして、ストラックアウトのように遊ぶこともできます。
くじ引きゲーム

▼準備するもの
- 紐
- 段ボール箱
- 景品
- セロハンテープ
▼遊び方
- 紐の先にセロハンテープで景品をくっつけます。
- 段ボール箱に景品が通るくらいの穴を開けます。
- 紐をひっぱってつながっていた景品がもらえるゲームです。
- 段ボール箱はどの紐とどの景品がつながっているかをわかりにくくするためのものです。景品はあえて見えるようにしておくと、景品が引っ張られて動いたときに盛り上がるでしょう。
ペットボトルボーリング

▼準備するもの
- ペットボトル
- 水
- ボール
- ガムテープ
▼遊び方
- ペットボトルに水を入れてボーリングのピンのように並べます。
- ボールを投げる場所にガムテープを貼り、ボールを投げてペットボトルを倒して遊びます。
- ペットボトルを装飾したり、ボールを投げる位置によって難易度を調整しましょう。
スタンプラリー

▼準備するもの
- スタンプラリーの用紙
- スタンプ
▼遊び方
- 受付でスタンプラリーの用紙を配り、各出し物の場所にスタンプを用意しておきます。
- 出し物に参加したらスタンプを押してもらったり、自分で押すようにします。
- スタンプラリーですべて回ることができたら景品を用意してもよいでしょう。
- すべて集めたときには達成感があり、夏祭りが終了したときの満足感にも期待ができます。
盆踊り

▼準備するもの
- 盆踊りに使用する音源
- お面やポンポンなどの装飾
- 浴衣や法被
▼遊び方
- 夏祭りの雰囲気をより感じるために、子どもたちに浴衣や法被、甚平などを着てきてもらってもよいでしょう。
- 盆踊りのときだけ頭にキャラクターのお面を付けたり、ポンポンを手首につけて踊ったり、装飾を準備しておくことで夏祭りもより楽しむことができるでしょう。
まとめ
今回は、保育園で夏祭りを実施するねらいや夏祭り実施に必要な準備、出し物の例を紹介しました。夏祭りは保育園の行事の中でも季節を感じられる特別な行事です。
今回紹介した、夏祭りの出し物のアイディアを参考に、子どもたちが楽しんで夏を満喫する素敵なイベントにしてください。